ペガシス、ビデオエンコーダー「TMPGEnc 4.0 XPress」CUDA™ テクノロジ実装版を正式公開
2008年10月30日

株式会社ペガシス(東京都墨田区両国 海老根 崇 CEO 以下ペガシス)は本日10月30日より、フィルター及びデコード処理にNVIDIA® CUDA™ テクノロジを実装した「TMPGEnc 4.0 XPress」を無償アップデートにてリリースいたしましたのでお知らせいたします。
公開バージョンはver 4.6.2.266となります。


CUDAとは?

NVIDIAが提供するCUDA™ テクノロジは、プログラマーやソフトウェア開発者が、GPU のマルチコア並列処理を利用して複雑な計算問題を瞬時に解決することを可能にした世界で唯一のC言語環境です。
今日までNVIDIAはCUDA™ をサポートするGeForce®8、そして上位機種のGPUを8,000万台以上も出荷し、その実績は一般向け並列処理プロセッサとしては最大数となります。ハイエンドCPUにおいて最大4コアが搭載される一方で、最新世代のNVIDIA GeForce GPUでは最大240ものプロセッサ・コアが搭載されています。様々な処理をマルチの要素に分割し並列化させることで、GPUの膨大な処理能力を利用し、有利にプログラムを実行することができます。

 「TMPGEnc 4.0 XPress」のフィルター処理及びデコード処理においてCUDA™ テクノロジを実装

CUDA™ 対応グラフィックボードを使用することで、フィルター処理及びデコード処理において、CPUのみの処理に比べ、多くの場合その速度 を更に向上させることができる機能です。
※すべての環境での速度向上を保障するものではありません。また使用するCPU/GPUスペック等にも依存します。



CUDA™ テクノロジはデコード及びフィルター処理すべてに動作しますが、特に処理動作の重い「映像ノイズ除去」「輪郭強調」 「スマートシャープ」「色調補正」などで大きな効果を発揮します。設定は環境設定から行い、いつでも動作を切り替えることができます。
※デコード処理はMPEG-1/2のみ動作します。





 事前にパフォーマンスを最適化処理

パフォーマンスベンチマーク

公開版では、CPUとCUDA™ 間のパフォーマンスベンチマークを事前に取得します。これにより、使用されるフィルター個々にCPUあるいは CUDA™ 処理いずれか最適な数値を取得し、常に最高のパフォーマンスを得ることが可能です。




 使用実行率を表示

パフォーマンスベンチマーク

公開版では、CPUとCUDA間の使用実行率をエンコード中にリアルタイムで表示します。実際にどの程度CPUが使用されたかを、明示的に確認することができます。
※本数値は過去のエンコード結果の累積ではありません。現在行われている処理にのみ表示します。




 目覚しいパフォーマンス結果

本バージョンではインテルのCore2Quad Q9450というハイスペックCPU環境と比較して、最大約446%のスピードアップを実現いたしました。これはフィルター処理を多数必要とするエンコード処理において、CUDA™テクノロジが大きな効果をもたらすことを実証したことになります。

 テストPC

CPU C2Q Q9450 (2.66GHz)
Memory 2Gbyte
Graphic GeForce GTX260
OS Windows XP SP2

テスト内容 :

HDVファイル(1440×1080)を MPEG-2 DVDテンプレート(720×480)でエンコードしたときの、3分間のエンコード数

 テストタイプ

テスト1 フィルタ指定なし(インターレース解除、リサイズが動作)
テスト2 2D、3D ノイズ除去を追加実行(テスト1+2D,3Dノイズ除去)
テスト3 輪郭強調を追加実行(テスト2+輪郭強調)
テスト4 スマートシャープを追加実行(テスト3+スマートシャープ)
テスト5 色調補正を追加実行(テスト4+色調補正)

 テスト結果

テストタイプ CUDA 実行 CPU のみで実行 CUDA 対 CPU比率(%)
テスト1 2803 5253 53.36 %
テスト2 1377 1667 82.60 %
テスト3 1217 576 211.28 %
テスト4 993 224 443.30 %
テスト5 928 208 446.15 %



グラフ
cuda



 その他テスト結果参考値

 テストPC

CPU Intel E8200 (2.6GHz)
Memory 2 GByte
Graphic GeForce 8800GT
OS Windows Vista SP1

 テスト結果

テストタイプ CUDA 実行 CPU のみで実行 CUDA 対 CPU 比率(%)
テスト5 576 240 240.00 %


 テストPC

CPU Intel PentiamD (2.8GHz)
Memory 2Gbyte
Graphic GeForce GTX260
OS Windows XP SP2

 テスト結果

テストタイプ CUDA 実行 CPU のみで実行 CUDA 対 CPU 比率(%)
テスト5 1121 144 778.47 %


 テストPC

CPU Intel Q6700 (2.66GHz)
Memory 2Gbyte
Graphic GeForce 9800GTX
OS Windows XP SP2

 テスト結果

テストタイプ CUDA 実行 CPU のみで実行 CUDA 対 CPU 比率(%)
テスト5 688 240 286.67 %
※上記はあくまで参考値であり、すべての環境においての向上を保障するものではありません。


 ELSAグラフィックボードに特別体験版をバンドル

株式会社エルザジャパン(東京都港区)が発売するグラフィックボードに本製品の特別体験版をバンドルいたします。この特別体験版は通常体験版の14日間に対し、30日間までの試用が可能です。また通常体験版では起動までの待ち時間が10秒必要なのに対し、特別体験版では待ち時間はありません。これによりELSA製グラフィックボードの持つ性能及びCUDA™テクノロジを弊社製品上で十二分にテストしていただくことが可能です。 同特別体験版バンドルモデルは「ELSA GLADIAC 998 GTX Plus V2 512MB」より順次リリースされる予定です。

ELSAグラフィックボード

TMPGEnc 4.0 XPress 製品紹介ページ
https://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/te4xp.html

CUDA™ に関する概要、お問い合わせはこちら
https://www.nvidia.co.jp/object/cuda_what_is_jp.html  (日本語)
https://www.nvidia.com/object/cuda_home.html  (英語)
ELSA製グラフィックボードに関する概要、お問い合わせはこちら
https://www.elsa-jp.co.jp/products/graphicsboard/gladiac.html  

本リリースに関するお問い合わせ先

株式会社ペガシス
広報担当:齋藤
・Webによるお問い合わせはこちら




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